夕暮れにて

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その後・・・ 私は一人、寝室へ入ったきり もうリビングに降りることは ・・・なかった。 深夜になる手前、  「お母さん・・・とりあえず   敦也と帰ります」  「本当に迷惑かけて   申し訳ありませんでした」 娘夫婦がドアの向こうで 挨拶して帰った。 夜明け前、 シャワーを浴びようかと、 リビングの横を通り過ぎたとき、 夫が俯いたまま、独り、 ウイスキーグラスを 握っているのが見えた。 この日は、ほんとに とんでもない一日だった。
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