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「本日は御挨拶だけで…」
巧く?いや、焦りは伝わったか…
ともかく味がしたような
しないようなケーキを
辛うじて完食して屋敷を出た。
帰り際…やはり気になる蜘蛛の巣。
まるで自分が絡んだような錯覚…。
こういうのがいけない、
相手のペースにハマって
いるではないか…
ともかく相手をもっと
知らなければならない。
夫、高崎 遼太郎 五十歳
妻、高崎 桜子 四八歳
二人の今日までを
じっくり追わなければ…。
事務所へ戻り、
先任の弁護士に詳しく
更に詳しく聞くことにした。
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