ティールームにて ②

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「なに…言ってるの…?  フラれたのは僕じゃない?」 「 え?! 」 「だって莉子が最初に  僕の会社のデスクに  電話を寄越して会った時、  僕は『佐奈ちゃんが好きだ』  だと、言ったら、  『佐奈は私にあなたを薦めた』  って…言うもんだから…」 「そ、そんなことは  絶対にありません!!」 「・・・・・・・・・」 しばらく間をおいた神澤は 「莉子なら…それくらいの嘘は  ・・・・・つくだろうなあ…」 また少し考え込んだ。 結婚生活の中で、 莉子の嘘は多かったようだ。 姑との関係、生活費… それから…たまにくる 男友達からの連絡についてなど。
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