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妻は先にデザイン会社に就職、
僕は大学院が2年残っていた。
僕らの仲は、互いの両親も
知っていたから
「卒業したら結婚」
……なんの疑いもなかった。
「絵はどこでも描けるわ。
もちろん家のこともするけど
見たこともない町も
愉しく描きたい」
彼女の思いやりを
誤解していた僕…。
自分の描く未来は
彼女も同じと自惚れていた。
快活で、お喋りで
花が咲いたような彼女の笑顔。
僕は故郷でも
今まで通りにやっていけると
・・・・・信じて・・・た。
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