ティールームにて ③

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妻は先にデザイン会社に就職、 僕は大学院が2年残っていた。 僕らの仲は、互いの両親も 知っていたから  「卒業したら結婚」 ……なんの疑いもなかった。  「絵はどこでも描けるわ。   もちろん家のこともするけど   見たこともない町も   愉しく描きたい」 88609cd1-0cbd-43e3-a1cf-f188c253862d 彼女の思いやりを 誤解していた僕…。 自分の描く未来は 彼女も同じと自惚れていた。 快活で、お喋りで 花が咲いたような彼女の笑顔。 僕は故郷でも 今まで通りにやっていけると   ・・・・・信じて・・・た。
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