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「じゃあ…そろそろ行くわ」
妻は、いや元妻は立ち上がった。
「ああ」
僕もつられて立ち上がり
「……元気で…」
小さな声で…なんとか言えた。
それから妻は
「ごめんなさい…今頃…だけど」
深く頭を下げてから…
背を向けて…行ってしまった…。
糸がプツリと切れた操り人形みたいに
僕はドサっとソファへ尻もち。
ずっと忘れられずにいた女…。
夜毎抱く夢を見て泣いてた…。
これから暫くは
彼女を抱く誰かへの嫉妬に
身悶えしながら…
僕は暮らしていくのだろう…。
ー 了 ー
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