最後の焔《あかり》

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通勤に張りあいが… ……生まれた。まるで (高校の頃、好きな彼に  会うために早く登校した朝) そんな午前と、 「帰り?東横線でしょ?  ご一緒にどうですか?」 同じ路線の同僚達と語らう夕暮れ。 陽がすっかり落ちた時、 先に降りた同僚を見送るとすぐ、 彼の指が絡まった… 混雑の車内。 小指…人差し指…中指… 汗ばむほど…違いの指が… 手のひらが吸い付いて… “あらぬ想像”に ……熱く湿りゆく……。    
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