最後の焔《あかり》

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こういうとき… 魔が差すのか…運が来るのか… 都合のよいことが起こるものだ。 得意先会社の跡取り息子の 結婚披露宴に、代表として 門倉と出席することに。 「片道二時間もかかるのよ」 日帰り出来そうなものを 最もらしい理由をつけ、 一泊の旅支度… 普段つけないような 色艶な下着まで入れて…。 そして…披露宴… 美しい花嫁を眺めながら 心は“夜”へ急いでいた。 それは門倉も同じらしく 宿泊先へ戻るやいなや 私の部屋のドアを叩いた。  「無責任に…貴女が   ……好きだ……」    ……無責任に頷いた。
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