秘密の花

9/11
前へ
/485ページ
次へ
旧家の長男である彼、 一人いる妹は 他家へ嫁いでいる。  「早く結婚して跡取りを」 三十過ぎからやいのやいのと せっついてくる両親には 辟易してはいたものの… 他に出逢いがなかったのか… 出逢うつもりがなかったのか… そこは彼自身も曖昧なところ。 だから…彼女と… とんでもなく猥褻な彼女と、 情交をズルズル…。 そんなときだった、 なんだか同僚との付き合いにも 希薄で時計ばかり気にする “訳あり女”の存在を 彼が嗅ぎつけたのは。       同種の獣の匂い…。
/485ページ

最初のコメントを投稿しよう!

327人が本棚に入れています
本棚に追加