害  虫

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咄嗟に気配も殺さずに 駆け下りて出た家。 門の所で隣のおばさんに 出くわせた。 「今から“あんなこと”  覚えたらどんな人生に  なることやら、フフフフ」 顔が火柱になって また全力で走って 落ち着いたのは駅前喫茶店。 ただ…注文した珈琲が 冷たくなるまで ずっと…ずっと… さっきの“人塊”が 頭から消えるのを待っていた。
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