果  実

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引き際の分からぬ関係… “関係”とはそう云うものか… 子供達を学校へ送り、 夫を送り出しての       …華那の午後。 吉住を思い出す身体が 手招くようにスマホが震える。  「元気だった?」  「変わりない?」 そのあとには“逢引手筈”。 夕暮れはやけに子供に 優しくなって御馳走を作り… 夜は後ろめたさから 夫の晩酌に甲斐甲斐しく 付き合い…そして…  「“優しい”のは   “合図”?」 それが夫を誘うことにもなり… 絶えていた“営み”が増え…  「最近…家に帰るのが   楽しみさ…」 夫は華那の上で微笑む。  
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