綺羅星シーフ

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「取り敢えずもっと上に行ってから決めようぜ。今日は星が歌ってるし」 「そうだね。流星群が近づいてるからね」 「夏の流星群か! 今年は沢山落っこちてきてくれるといいな! 苦労せずに沢山集められる」 楽しみでしょうがないと遊羽(ユウ)が笑う。 僕らは蜻蛉(かげろう)の羽を持っている。 どこまでも自在に飛べる羽。 「よし! 今日はあの星にしよう! 赤くて綺麗だ」 遊羽(ユウ)が赤い小さな星を指差した。 「赤い星か、じゃぁ今日の分は女の子にあげようか?」 うん、とふたり目配せしてスピードを上げて目的の星を目指す。
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