恋と教師と秘密の関係

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冗談めかす、というのはこういう風にするのだと模範を見せてやった。 ことりは笑う。 ふにゃり、と照れ臭そうに頬が赤らみ、緩む。 そうだ。 そんな顔が、いい。 寂しい目はさせたくない。 (……なんか必死だな、俺――) そう思うと、僅かだが悔しい気にもなり……。 「……糖分補給か。そうだな、それは名案だ」 「ん?――っ!!」 彼女の頭を強引に引き寄せ、甘ったるそうな口唇を舐めてみた。 やはり甘い。 メープルの香りと、ミルクの糖度。 もう少し味わえば、自分の舌にも甘さが移る。 「……んっ」 「うわ……あっま」 「っ、先生! ちょっとここ……人前だよ」 「だな。でも、いつも隠れてばっかりじゃ、鈍るだろうが」 「もうっ! なにが!?」 真っ赤な顔で周りを気にすることりを眺め、満足。 よしよし、悔しさはこれでチャラにしてやろう。 (こんな顔が見れるなら、必死も結構悪くないってことで……)  
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