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「彼女がいるのに、思わせ振りなことしちゃダメだよ…」
俺は朝から
見てしまった。
最近の、モヤモヤの原因。
川崎ちゃんは苦しそうに走り出した。
それを見ていた俺は、
追いかけていた。
*
「俺にしなよ。」
そう、言われた気がした。
なんで私が泣きそうだって、わかったんだろう。
「…泣いて…いい??」
私には、到底理解できない。
けど、
「いいよ。」
久しぶりの誰かの温もりと優しさに
甘えてしまっていいだろうか。
自分でも、わかる。
秀明は、私のことを幼なじみ以上に見ていないって。
幼稚園から一緒で、それ以上でもそれ以下でもない。
そんな関係。
そんな君を、好きになってしまって
君は彼女がいて。
私は未練たらたらで。
君の彼女はふわふわしててかわいくて。
私なんかに叶うわけがなくて。
それでもありったけの希望をかき集めて、
毎日君を見ているのに。
それでも忘れられなくて。
あげくの果てには秀明に八つ当たりまがいなことをして。
びっくりしただろうな。
でも、私の豆腐のようなメンタルではあそこに居続けるのは無理だった。
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