揺らぐ求愛

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「じゃあ、一緒に寝てもいい?」 「でも……」 「もちろん何もしない。ちゃんと香澄さんが寝れるかそばで見ていたいんだ。ダメ?」 少し首を傾げて、ダメ?という一生になぜか香澄は色気を感じて、ドキッとしてしまう。 「ダメじゃないよ。いいよ」 だから、思わず了承してしまった。 エアコンのおやすみタイマーをセットして、ふたりはベッドに入る。壁側にぴったりと香澄が寝て、10センチくらい離れたとこで香澄に背中を向けて一生が寝る。 多分寝返りを打ったら、触れてしまう距離。 香澄は壁の方に体を向けて、背後から感じる気配を気にしないようにと目を閉じる。しかし、一日のんびり過ごしていたせいか眠くならなかった。 「香澄さん、寝れないの?」 同じように目を閉じていた一生は微かに動く気配で香澄がまだ起きているのに気付く。体を香澄の方に向けると、そのタイミングで香澄も一生の方を向く。 向かいあった香澄の手を一生は握る。 「ん、何だか目が冴えちゃって」 「そういう時は適度に疲れたら眠れると思うけど」 「適度に疲れる?」 「ん、でも、何もしないと誓ったしね。何かいい方法あるかなー」
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