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新聞の見出しに『夢芽トピ』と大きな文字が書かれてあり、内容は『ベジタボーカフェにてウサギ5羽展のにんじんグッズ展示』と書かれてあったのです。
写真のにんじんグッズの缶バッジやストラップを見て、ベジタボーカフェに行きたくなっていた智奈でしたが、ここではっとなります。
「夢芽トピに書かれてあるベジタボーカフェの場所、知らないな。それに、5羽のウサギが手作りのにんじんグッズを作るなんて信じられない。夢芽トピ、怪しい新聞ね。もう、どこの人が書いたインチキ記事なの?」
と、彼女が夢芽トピの新聞紙を公園のゴミ箱に捨てようとしたそのときです。
突然、噴水台の上に謎の黒ネコが現れます。黒ネコは、
「その新聞、捨てたら後悔するよ」
と話し、しっぽを振り、智奈をいきなり別の世界へ連れて行ってしまったのです。
「あれ、ここは?」
見覚えのない景色をキョロキョロしていた智奈は黒ネコに尋ねます。
「アイダネ町だよ」
「ウソ、合田音町!?」
「新聞の内容をよくご覧よ、アイダネ町って書いてあるでしょう?」
黒ネコに言われ、智奈は夢芽トピを見て確認しました。
「本当だ。町名がカタカナ表記だ。じゃあ、ここは私の住んでる合田音町と別の世界!?」
「ああ、アイダネ町は、合田音町の夢の世界って説明したら分かるかな?」
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