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episode 254 覚醒した僕
「いかがでしたか――除霊の効果は」
天宮家に縁のない平和が訪れたか。
シェパードを連れた奇妙な霊能者が再確認しにやって来たのは除霊から3日たった頃の事だった。
再確認しにやって来たのは除霊から3日たった頃の事だった。
再び家族が集められた応接間で。
「あれから何もおかしなことは起こってない」
珍しく真っ先に口を開いたのは薫だった。
以前より顔色が優れているのは大嫌いな養父の霊から解放されたせいか。
「それはよかった。和樹さんはいかがですか?」
「え?」
突然話を振られて口籠る僕に代わって
「大丈夫よね。部屋に頂いたお守りがあったもの」
そいつを破壊した張本人のくせに——。
すました顔して貴恵が答えた。
「ええ。何もかもうまくいっていますよ、おかげさまで」
うんうんと頷く単純な霊能者の傍らで
キマイラだけが疑わしい目つきで僕を睨みつけているが知ったことか。
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