プロローグ

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プロローグ

「魔王様は聖女(わたし)がお嫌いですか?」 深く、豊かな森を彷彿とさせる翠色の瞳に見つめられ、魔王は珍しく言葉を詰まらせていた。 そして酷く苦し気に、こう呟く。 「私は、お前など……大嫌いだ」 言葉を吐き出すと同時に、魔王は凄まじい自己嫌悪に襲われていた。 何という稚拙な言葉で拒絶をしてしまったのだろう、と――。
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