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「おや、今まで私の情事の際にボディガードとして同じ室内にいながら、いつも平然としていたというのに。これほど貴方が興奮するとは珍しい」
「申し訳ありません」
と、前面で組んだ両手で股間を隠しながら謝った秘書の顔が赤く染まり大量に汗を流していたのは、この部屋に漂っているフェロモンの影響だけではないだろう。
「そういえば貴方は私がアズミ様と初めて出会った時から、ずい分と気にしているようでしたね?」
「あのっ、それはっ……アズミ様は、これだけ魅力的な御方ですので……」
普段とは違ってここまであからさまに反応をする秘書の様子が面白いのか、
「それは正論ですね。この魅力が分かるのなら、貴方にも見せてさし上げましょう」
と、阿窟がアザミのスーツの上着をまくりあげて、引き締まりながらも肉付きの良い双丘がよく見えるように灯りの下で露にする。
見てはアザミに申し訳ないと慌てて律儀に目をそらした秘書に、阿窟が人心を惑わす悪魔のように甘く囁いた。
「貴方のお好きなように触れて結構ですよ?」
まったく予想していなかった言葉に驚き、秘書は思わず視線を阿窟へ向けてしまった。
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