【15】お仕置き

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 ついでに俺に反応しちまう秘書にもこうやって「自分の愛人だ」と見せつけているわけか。  (おのれ)の気持ち一つで殺人も辞さない阿窟(あくつ)の暴君ぶりに、アザミが心の中で冷や汗をぬぐう。  そしてやっとお仕置きが終わったのかと思っていた時、充分ほぐされた内部にぬるりとした小型の卵のような異物が挿入された。 「ひぃんっ!な、なに挿れたんだよ!」  その位置を調整し終えた阿窟が、体外へ延びる細いコードの先に付いているコントローラーを秘書に持たせる。 「それではスイッチを入れてください」 「えっ……わ、私がですか?しかし、あの、もうアズミ様がつらそうですから」  そんなアザミ本人は見えない後方のやりとりを聞きながら「遊び慣れてなさそうな秘書が今、俺に挿れられた玩具のコントローラーを握ってるわけか。いきなり振動を最強にされちまったりすんのかな……」と密かにエムっ気を煽られていた。 「ほぅ……では私に逆らうつもりですか?」  やはり(あるじ)には絶対服従らしく「い……いえ、申し訳ありません……」と消えてしまいそうな秘書の声がした。  カチリという小さな音と共に、すでに阿窟の指で(たかぶ)らされたアザミの内部において最も反応を示す場所に振動が与えられ始める。
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