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「…リィ。それ以上ミリエラ嬢と遣り合うなら、行儀見習いで王宮に一週間送るからね?」
兄様に小声で言われ、私はピタリと戦闘態勢を溶いた。(王宮の行儀見習いは、スッゴク大変!)
ミリエラを見ると…あちらもディーに小声で何かを言われ、顔をひきつらせ済ました顔に。
「コホン。失礼しましたわ。ごきげんよう、リリティーゼ嬢」
「こちらこそ失礼しましたわ。そろそろ学校に向かわないといけませんわね」
「えぇ、遅刻してしまいますわ」
知らん顔でイソイソと身支度を整えていると、周囲から
"ホッとした"
気配が漂ってきた。
ミリエラと喧嘩させたくなきゃ、連れて来なきゃ良いのに。
(「なんでミリエラ嬢を連れて来たんですか?!」
「しょうがないだろ?リィはミリエラの"お気に入り"なんだから」)
兄様とディーの小声話で少し肩を竦めた。
…やっぱり気に入られてるのか。
まぁ、喧嘩を終えると頬っぺたツヤツヤになるし、お茶会を開くと他のご令嬢には能面になるから
"もしかしたら"
とは思ったんだけどね。
そういえば
"学校"か。
どんなところなんだろ?
間違っても
地球の日本の学校みたいなのではないよね?
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