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白坂の呼び出し
その後の白坂は反抗的な態度を隠そうとしなかった。
今まですんなりと応じていた口淫も嫌がって、奏太と口論することもしばしばだった。結局は白坂の方が折れて、奏太を満足させるのであった。
白坂に呼び出されたのは、彼をトイレで犯してからちょうど一週間後のことだった。授業中にメモを渡された。
『昼休みに準備室』
彼から呼び出されたのは初めてだった。
(やっと来たか……)
奏太はこの日を待っていた。あれだけの嫌悪を向けてきた白坂だ。そろそろ反撃がくるだろうと予想していた。奏太はそれを完膚なきまでに返り討ちにしようと目論んでいた。
昼休みになり、いつものように科学準備室の扉をくぐった。白坂はすでに椅子に座り、奏太を待ち構えていた。奏太がいつも口淫してもらうために座る椅子だ。
白坂は手の平で、前の空いている椅子に座るよう示した。それに従って、奏太も腰掛ける。会話もなく、重苦しい空気だった。
白坂は無言のまま鞄からボイスレコーダーを取り出してそれを再生させた。
雑音に混じって白坂の怯えた声が響いた。
『……もうやめてくれ……』
『いいからさっさと咥えろよ、シラマ!』
割れるような奏太の声。自分の怒号はこんな風に聞こえるのかと妙な気分で聞いていた。
『ひ……ッ……うぅ……』
白坂の泣き声とともに、彼はレコーダーを止めた。
「お前がレイプで俺を訴えるなら、俺はこれを提出する」
白坂が真剣な目でこちらを見据える。続く言葉を待っていたが、それ以上の脅しはないようであった。奏太は小さく息を吐いた。
(なんだよ、それだけか)
「だから、もう終わりに……」
「それよりさ、見て欲しいものがあるんだけど……」
彼の言葉を遮って、奏太は懐からスマホを取り出した。不愉快そうに眉を寄せた白坂を無視して、画面を操作した後、とある動画を彼に見せた。
「なあ、これさ、うまく撮れてると思わない?」
それは、二人が取りれでセックスしている映像だった。
奏太があのトイレに隠しカメラを仕掛けていたのだ。壁に取り付けるタイプのフックに隠しカメラを仕掛けた。一番奥の個室に取り付けたのは、彼がそこに入るであろうと予想していたからだった。
便器のタンクの上に取り付けられた隠しカメラは、便座に跨り、尻を突き出す白坂をしっかりと映し出している。
白坂は目を見開いたまま動かなかった。瞬きを忘れてるんじゃないかと思うほど、静止して動かない。
「顔とかばっちり映ってるじゃん」
バックで尻を弄られて感じている白坂の顔がドアップで映っていた。奏太の方はちょうど肩のあたりで見切れていた。制服姿であることと、首から下げている銀色のネックレスがかろうじて見える程度だ。
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