0.プロローグ

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eac2c393-4706-43aa-b923-eea698d830d0 高見芹那29歳。 来年はついに30の大台。      つまりはアラサーど真ん中。 なぜか小さな頃から『ミンミンゼミ』って     からかわれ続けた。     弟二人から、親から、     親友というか悪友の花澤萌からも。 親がわたしを呼ぶ『セリちゃん』が     いつしか『セミ』ちゃんと     聞こえるようになった。 小さな頃の習い事や 部活、恋愛、仕事も     一週間も持てば良い方。 「アンタの忍耐力ってセミの一生分じゃん」 そう言って馬鹿にする萌。 しかも運動神経も無いに等しい。 運動会のかけっこは万年ビリ。     しかもただのビリじゃない。     ぶっちぎりのビリ。 だから体育の授業は大半サボっていた。      月に生理が3回は来る。 「ミンミンはまた生理なん?」 「セクハラ!」 男子生徒にいつもからかわれてた。
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