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名城の後にシャワーを浴びて出ると、ヘッドボードに背中を預けてタバコを吸っていた男に手招かれた。 一希は素直にベッドに上がり、投げ出されている男の足を跨いで座った。 キスをして、お互いにバスローブの上から体を弄り合う。 名城のバスローブの紐を解き、現れた性器は半分程勃ち上がっていた。 体をずらし、暫くそれを見つめて覚悟を決めようとしていると、眺めていた名城がクスッと笑ったのが聞こえた。 「そんな嫌そうな顔されると萎えるぞ」 それは困ると、一希は思い切ってそれを口に含んだ。思っていた程、舌触りは悪くない。直前にシャワーを浴びているおかげか、匂いもない。 少しホッとして、今まで自分のペニスを咥えてくれた女達の舌技を思い出しながら舌を動かす。 「親友がホモになった、か…」 頭上から呟きが聞こえてきて、一希は性器を咥えたまま視線を上げた。 「それで自分も男とセックスしてみるって発想がすげえな。お前、変わってるって言われるだろ?」 笑いながら見下ろされて、一希は不愉快な気分で性器から口を離した。 「こっちに集中してもらえないっすかねえ」 しっかり勃起しているモノを掌で扱きながら、ニヤニヤしている男を睨み付ける。 なにしろ人生で初めて男のモノを咥えているのだ。自分から誘いをかけたからには、責任持ってその気にさせなければと頑張っているのに、余計な事を考えて気を散らせないでほしい。 しかし実際に咥えてみると、思っていたほど苦痛なものでもなかった。 再びフェラを再開してしばらくすると、不意に名城の手が一希の尻を撫でた。「…っん」 「お、自分で解してきたのか?」 孔の周りに触れて、既にローションで湿らせてあることに気付いたようだ。 あまり乗り気ではない名城が丁寧に抱いてくれるとも思えず、シャワーの時に恐る恐る自分で弄ってみたのだ。 しかし名城は意外にも指を入れて解そうとしてくれてる。 「狭っ。これ、入るようになるか?」 「不安になるようなこと言うなよ…」 思わず咥えていたモノを離して、顔を上げる。 一希の尻を弄っていた名城の顔が、思った以上に近かった。近くで見ると、コンタクトレンズを入れてることがわかる。 「お前、キレーな顔してるよな」 「そっすか?」 「ああ。不細工だったらラブホテル行きましょうって言われた時点で殴ってた」 「ひでえ」 笑って力が抜けたところで、コロンとひっくり返された。覆い被さってきた名城が、すぐに唇を塞いでくる。 「んっ」 くちゅっと音を立てて、名城の長い指が一希の孔を一気に貫いた。たった一本でも違和感が物凄い。しかしそれを忘れさせるように口付けが激しくなり、いつしかそちらに夢中になっていた。 長いキスから解放されて、息切れしたまま、ぼんやりと名城の顔を見上げる。 「あんた、キス上手すぎ…」 「気付いてるか? この中、感じると連動して締まる」 「ウソ、あっ」 「お、ここか?」 ゆるゆると動きていた指がそこをかすめた時、体がビクッと反応して、後ろの孔も収縮したのが自分でもわかった。 「な、何? そこ…」 「聞いたことないか? 前立腺って」 「うわ、ちょ、マジ、ヤバイ…って」 「おー、すげえ。チンコびくびくしてんぞ」 「あ…っ、や、やめ」 いつの間にか二本に増えていた指が、遠慮なくぐちゅぐちゅと蠢いている。 「かわいー声出して、そんな気持ちいいのか?」 「は、んっ」 からかうように笑われているのに、間近から覗き込まれると先程の長いキスを思い出してしまう。誘うように、だらしなく舌を伸ばしたのは無意識だった。 「エロ…」 名城も笑いながら舌を伸ばしてきた。唇を付けずに舌だけを絡め合う。 「ふ、ん、ん」 相変わらず、自分の下半身からいやらしい音が響き、堪えきれない快感が蓄積されていく。 「あ〜、やべえ。こんな事になるとは思わなかったわ。ほら」 導かれて手を伸ばすと、完全に勃ち上がった名城の性器を握らされた。無意識に手を上下に動かすと、それと同じように名城の指が蕩けた孔で抜き差しされる。 「ふぁっ、あっあっ」 「これイケるわ…。悪りぃけど、俺、一回じゃ終わらないからな」 「あ、んっ」 グチュッと音を立てて、指が引き抜かれた。熱に浮かされた頭では、名城が何を言っているのか半分も理解できていない。ただ、一希の足の間に肘立ちになった名城が、コンドームを着けていないことには気付いた。 その視線に名城も気付いて、見せ付けるように大きなペニスを扱いた。 「妊娠するわけでもないし、生でいいよな?」 「…早く…」 一希の孔が、先程の刺激を欲しがって疼いている。両足を持ち上げた名城も、それを見て笑った。 「ヒクヒクしてんじゃねえか」 そして、先端をあてがわれると、さらに収縮が激しくなる。 「入れるぞ」 ヌルッと入り込んだ性器は、亀頭の部分を飲み込んでしまえば、あとはスムーズに行きそうだった。そう思った矢先に、痛みが走る。 「いっ…た…」 「痛い?」 「悪い…。ちょ、待って…」 「拷問だな」 ハッと我に返った一希は、思わず名城を見上げた。 「ごめ…、あんたも痛い?」 「あ?」 眉間を寄せた名城が、すぐに何かに気付いたように「ちげーよ」と苦笑した。 「一気に奥まで突っ込みたいのを我慢するのが拷問だっつうの」 「…気持ちいいのか?」 「ああ。早く突っ込ませろ」 下品な事を言いながら、名城はヘッドボードからローションが入っている小さなボトルを取り上げた。 「ん…っ」 名城は一度引き抜いた自分の性器に、ローションを塗り付けた。 そして挿入する前に、一希の萎えかかっている性器にも手を伸ばしてきた。ローションが残っている手で扱かれて、あっという間に勃ち上がる。 「ん、ん」 気持ち良くなった隙に、再び名城の性器が一希の中に入ってきた。 「う…っ」 「あ〜…、すげえ気持ちいい。今度はスムーズに入ったけど、どうだ?」 「こ、これで全部入ったか?」 「ああ。ビッチリ奥まで届いてるだろ?」 「ふ、深すぎ…っ。苦し…」 「そりゃ残念だったな。でもお前が言い出した事だし、最後まで責任取れよ?」 「…っかってるよ…っ」 名城の腰が動き出すのを緊張しながら待っていたが、なかなか動き出さない。きつく閉じていた目を薄く開くと、名城が至近距離から一希の顔を覗き込んでいた。 「な、なんだよ」 「中が馴染むまで待ってやるから、そんなに緊張すんなよ」 中に入っているモノの硬さを考えると、長く待てるとは思えない。 しかしその気遣いにホッとして、一希は細く息を吐いた。その唇がすぐにキスで塞がれる。 名城のキスは気持ちいい。徐々に意識が下半身から逸れていった。 緊張感が緩んだところで、今度は性器を扱かれる。 「ふ、ん…」 不意に奥まで埋め込まれていた性器が、半分ほどずるりと引き抜かれた。 「うぁ…っ」 粘膜を擦られる感触に、ゾクゾクとした感覚が走る。 「うお、すげえバキューム」 無意識に収縮した中の動きを笑われたが、一希には何のことだがわからなかった。 何かを探るような小刻みな動きに、今度は腰が動き出す。 「おい、痛いとか苦しいとか嘘だろ。中擦られてチンコガチガチになってるじゃねえか」 「ウ、ソ…」 「嘘じゃねえって。待ってろよ。もっとよくしてやるよ」 「あ、あ!」 探り当てた前立腺を、名城は容赦無く突いてきた。 ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てながら突かれるたび、口からこぼれる嬌声が止められない。 「や、あ、イク…っ」 「おっと」 寸前で動きを止められて、上から見下ろしている名城を睨む。陥落寸前の自分を笑っているだろうと思ったら、名城も余裕のなさそうな顔で息を詰めていた。 鈍く輝いているその目に、一希はきっと獲物にしか見えていないだろう。 今までは恐らく、自分もセックスの時にはこんな目をしていたに違いない。 しかし意外とこちら側も悪い気はしない。自分の中で快感を求めて腰を振る様を見てやりたい。 「中でイケそうじゃん、お前」 「けっこう、いいかも…」 正直に白状した一希の手に、名城の一回り大きな手が重なってきた。 ベッドに押さえ付けられて、指が絡められた。 「もういいよな? 遠慮なく動くぞ」 耳元で囁かれた宣言と同時に、一気に奥まで突き立てられた。 「ああっ」 名城のペニスは、一希の中で複雑な動きをしてみせる。奥を刺激されたり前立腺を刺激されたり、様々なバリエーションで快感を与えてくる。 それを追いかけるだけで精一杯の一希には、ただひたすら気持ちいいだけだった。 「あ、あ、すげ、いい…っ」 「いいのか? お前の中、ヤバイことになってるけど、自分でわかってんのか?」 「あ、は、あ、わ、わかんな…っ」 「すげえ絡み付いてきてんだよっ。ほら、ほらっ」 「あ、や〜…っ、も、イク、チンコ擦って」 「待てよ。擦んなくてもイケるんじゃねえか?先走りすげえ」 「や、や、も、い、イク…!」 絶頂の瞬間、一希は背中をしならせながら精を吐き出した。 「う…っ」 同時に中に熱いものが広がった。先程まで暴れまくっていたモノが奥深くに埋め込まれてたっぷりと精液を注いでいる。 全てを出し切っても名城のペニスは硬度を保ったままだ。 そこを締め付けている一希の粘膜と同じくらい強い力で、掌がギュッと握られていた。 「あ、あ…、あ」 「おい、大丈夫か? 中がずっと痙攣してるぞ」 「も、もっと擦ってくれよ…っ」 心配そうな顔をしている名城の目を見つめて懇願しながら、自ら腰を前後に動かす。 「ウ、ちょ、待て。お前、すげえ事になってんだよ」 名城はすぐには動かず、ヘッドボードからティッシュを数枚取って一希の顔を拭いてくれた。自分が放ったものが顔にまで飛んでいたことに全く気付いていなかった。 解放された手で名城の顔を引き寄せる。 余裕のない一希を笑って、名城はすぐに唇を重ねてくれたが、その手はまだ腹に飛び散っている精液を拭き取っている。 動いてくれない名城の代わりに、自分でゆるゆると腰を動かして名城のペニスの感触を確かめるイタズラをしてみた。「おい」という苦情は笑って受け流した。 「あんた、意外とマメなんだな」 「マメじゃねえと、相手を感じさせるセックスはできねえだろ。でもこんなに気を使うセックスは初めてだけどな」 「悪かったな」 「ま、その分、こんなに気持ちいいセックスも初めてだよ」 「へえ…。女よりいいのか?」 「ああ。噂通りの締め付けと…、お前の顔もよかったぞ」 「俺の顔?」 「ああ。最初は嫌そうにしてたくせに、段々不本意そうに快楽に流されて、しまいにはいやらしい顔して自分で腰振って」 それ以上聞いていられずに、一希は拳を繰り出した。名城はそれを軽々と掌で受け止めて笑った。 「さて、もう一ラウンドいってみるか」 名城の目付きが変わり、一希はゾクゾクしながら息をのんだ。
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