6人が本棚に入れています
本棚に追加
蒸し暑く寝苦しい夜だ。エアコンの冷房を入れたり、切ったりして、何度も目が覚めた。
明け方、サイレンの音が徐々に近づく。近くでサイレンが止まった! 僕は跳ね起きて、スマホ片手に家の外に飛び出す。
近所の人の叫び声がする。白みがかった空を見上げ、信じられない光景に絶句した。
僕の家、その直上に銀色の丸いUFOが浮かんで静止しているのだ。
もし映画なら、国連本部とかの上空に飛来するのだろう、と多少、心に余裕があったが、危険を感じ、近所の人たちと一緒に走って避難し、パジャマ姿で離れた場所に逃げえる。市役所が管理する遺跡から様子を窺う。
すると、UFOが意味不明な、言語らしきモノを大音量で鳴らし始めた。これからどうなるのかが心配で、ワンセグで、テレビニュースに釘付けになってしまった。テレビには、UFOとわが家が映っているが、突然UFOから銀色のカプセルが投下された。僕の家の屋根に垂直に突き刺さってしまっている。
取り合えず、電車に乗って会社に行く。
「パジャマで電車乗って会社まで来たの?」
「あ! だから電車内で誰も隣に座らなかったんだ」
最初のコメントを投稿しよう!