第一章 三人の落ちこぼれ

3/19
前へ
/19ページ
次へ
「でも俺達は木から落ちても泣き叫ばなかった」とロイ。 「泣いてない! ……チョット木屑が目に入っただけだよ」  とは言いつつも、確かにお尻から落ちて、色々怒鳴りちらしたりしたかも。 「でもそのお陰でゴブリン達に見付かったのは確かだ」  流石ユリウス。痛い所を突いてきてムカつく。 確かにそう言われると僕は何も言い返せない。 「分かった! 悪かったよ! それで? この依頼はどうするの?」  僕がそう言うと、ユリウスとロイは顔を見合わせると同時に答えた。 「「却下」」  ……結局こうなるのか。  僕は溜め息をついてテーブルに置いた依頼書をひったくる。 「分かったよ。今日もココでダラダラ過ごしていれば良いさ」  僕は投げやりに二人へそう言った。  そして僕は依頼書を掲示板へ戻しに向かう。  まぁ、僕はやるだけやったのだ。これは不可抗力だ。  だから今日は僕もダラダラしよう。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加