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──プログラミング・初心者
いくつかの本がヒットした。光彦は机に備え付けられている紙と鉛筆を使って、その中から読みやすそうなジャケットの本を中心に数冊の蔵書番号をメモする。
──制御・ロボット・はじめて
今度はまた違う本が出てくる。同じようにいくつかの本をメモにとる。五冊ほどの候補が集まると、光彦は鉛筆だけ戻して席を立った。
「じゃ。本見つかったらここに集合で」
光彦の声に反応して、真部が顔を向ける。光彦は真部へ軽く手を振ると、静かに歩き始めた。
本棚に囲まれた中、光彦が足を進める。マットが足の音を吸収して、足音が鈍く落ちてゆく。光彦は本棚の目録を頼りに、メモに記した番号を探す。
「三百番……さんびゃく、ばん……」
暫く呟きながら歩いていると、目当ての本棚が目につく。
制御・情報工学 300番
「ここだな」
今度は本棚の蔵書について、背表紙に張られた蔵書番号を隅から見てゆく。丁寧に管理されているらしく、しっかりと番号順に並べられている。そのお蔭で目当ての本を見つけ出すのは難しくなかった。
本を手に取りパラパラと中を開く。プログラミングに関するものではあるが、ロボットの制御ではなく、アプリ開発に関する本のようだ。
「これじゃないな……」
光彦は残念そうに本を元に戻すと、メモを取り出し、その本の名前を書いた部分だけ折り目を付けた。これで、どの本を既に調べたか一目でわかる。
今度は別の本を引き出し、同じように中を見る。こちらはポップな表紙で一見初心者向けのタイトルだが、その中身は中級者向けの内容だった。学習期間が長期間あればこれでも良いが、即戦力が必要な今、これは役に立ちそうにない。
「これは……難しそうだな」
同じように本を元の場所に戻すと、名前に折り目を付けた。
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