ロボットの召使い

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ロボットの召使い

 西暦2555年。 「おい。召使い」 「ナンデゴザイマショウ、ゴ主人様」 「わしは退屈だ。なにか芸をしろ」 「ゲ、芸?」 「そうだ。高い金を出してデパートからおまえを買ったんだ。炊事、洗濯、掃除、そんな家事だけしか出来ないようでは、おまえを買った意味がない」 「ゲ、芸ト申シマスト」 「ふん。芸もわからんか。例えばーー手品だ」 「ワ、私、手先ガ不器用デス」 「なら踊れ。踊りぐらいは出来るだろう」 「踊リデスカ。ヤッタコトハアリマセンガ。コウデスカ。チョイナチョイナ」  チョイナチョイナ。  チョイナチョイナ。 「ふん。面白くもない。下手な踊りだ」 「仕方アリマセン。素人デスカラ。踊リ専用ナラ、ソレ相応ノ者ガオリマス。ソチラヲオ買イ求メニナレバ」 「ばか。そんな金があるか。まぬけ」 「マ、マヌケデスト。ヒドイ。腹ガ立チマス」 「ふん。腹が立ったっておまえらは絶対に主人に刃向かうことは出来ないんだろう?」 「ソ、ソレハーー」 「ばーか」 「グ」 「あーほ」 「グ、グ」 「とんま」 「グ、グ、グ。モウ、我慢ナリマセン。ヤアーッ」  召使いは主人に躍りかかる。  主人は胸元からすばやくレーザーガンを取り出し、召使いの頭部を撃った。 《すびゅーんっっ》  命中。 「ギョッ」  召使いは頭部をメチャクチャにされ、倒れた。 「こいつは欠陥品だ」主人は銃を収めながら吐き捨てるように言った。「主人に抵抗するとは。狂っていやがる。すぐに売り主に電話してやる」  主人は電話を持ち出し、文句を言うため、掛けた。  ぷるるるる。  ぷるるるる。  がちゃっ。  西暦2555年。  人類を支配下に置いたロボットたち。  地球の主導権はもはや人類ではなく、彼らロボットたちが握っていた。 「はいもしもし。人間デパートでございます」
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