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2話 アリア・ヴァールの罪
2、アリア・ヴァールの罪
アリアは涙を流した、あの晩とは違い快楽を長く与え
達しかければまるで嘲笑うかのように快楽の度合いその物を下げてくる。
昨日初めて、一度、達した体は快楽により貪欲でどうにか快楽を得ようと
勝手に神経を集中されて結果より敏感になった中はリチャードの攻める手を自嘲しているようで
アリアはもう無理だと言いたげに首を左右にふって意思表示をしたのだった。
「アリア、今は仕置きの時間だ、違うか?」
リチャードの問いはどこまでも真実味があり、アリアが頷き答えると
「いい子だ、さっ、うんと反省しような?」
そう言うなりアリアのなかを書き出す指を1本から2本へと増やし
攻める手をさらに早めてきたのでアリアは辛そうに喘いだ。
流石に辛くてアリアはその瞳に目一杯の涙を貯めて
「陛下辛いです、どうかお慈悲を」
そう言えばリチャードが少しムッとした顔をした。
嫌な予感がしてアリアが慌てて問いかけるよりも早く
「あぁ? 今、なんと言った」
明らかに先ほどまでと違う不機嫌な声色にアリアも驚いた顔をすれば
「アリア、もっと可愛がってほしいのか? あぁ、なんなら
兵士でも数人呼んで相手させてやろうか?」
アリアがその問いかけに悲鳴をあげれば
「陛下と呼ぶな、っと俺はお前に命じた筈だが?」
アリアが涙を流してリチャードに散々許しを乞えば
リチャードはアリアの耳元で
「そんなに怖がるなよ、冗談だって」
その言葉はとても優しい物なのに何故か
頬を撫でる手がその笑みがこの人に心を許してはいけないと身体が訴えてる。
汗ばむその身体でその瞳で精一杯リチャードを見つめればリチャードは
「そう言えば呼び方、まだ教えてなかったな? ん~・・・・・・決めた、リチャードと呼ぶ方がお前も親しみがわくだろう?
さぁ、呼んで見せて」
その言葉は本当に優しいなのに、あえて名前で呼んでいいと言われなかったことにアリアが不満そうな顔をした。
「お言葉ですが、何故名前では呼ばせて下さらないのですか? 他の民でさえ、親しみを込めてレイヤ陛下と呼ばれているのは
よくご存じのはずでしょ?」
そう問いかければリチャードがため息をつくと
「なぜって、そりゃ・・・・・・お前さ」
そう言ってからアリアを睨みつけると
「自分の行いをよーく、思い返してみるんだな? 俺だって、アリアに裏切られなければ、正式に祭りで婚姻の議してたさ」
その言葉にアリアは俯く。
リチャードは首を振り
「それと、ちゃんと言ってなかったことがある」
そう言ってリチャードはアリアからいったん退くと、アリアの前に胡坐を組んで座ったのでアリアが戸惑えば
「そこに座りなさい、あぁ、足は閉じて、そそっ、良い子だ」
そう言われてアリアが座ったままリチャードの話を待てば
「お前の父親、近々処刑することになると思う」
その言葉にアリアは一瞬驚いた顔をすると
「父は、悪くないはずです」
気づけば泣き叫んでいた。
「まぁ、本来なら、なっ?」
その言葉が気になってアリアが
「何故ですか? やらかしたのは私なのに」
そう言えばリチャードは頷く。
「まぁ、確かに本来、やらかしたのは、お前であって彼ではない、ただ、君を罰するか? 彼を罰するかという話に、実はなって居てね」
その言葉にアリアは青ざめ目の前のリチャードを見た。
「それと同時に、本来の婚姻の話だが」
そう言われてアリアも大きく頷く。
「そちらは、俺がたっての希望だと話しておいた、お前をこのまま手放して、誰か別の奴と婚姻の議なんてまっぴらごめんだからな」
その言葉に首を傾げる。
でも、父親が殺されるのだけは防ぎたいと思ったアリアはこの後とんでもない事を口にする。
「そ、その、陛下、私のかかっている容疑って何です?」
アリアの問いかけにリチャードは
「婚姻の議を行わなかったこと自体は罪ではないから、引っかかって居るのは、政略婚罪と王国に歯向かったことによる罪かな、
そのほかは、俺の圧力で今のところは何とかつかない様にしているが・・・・・・」
アリアは考えた。
どれも、この国では重たい部類の罪だ、父親が受けるとなると、死刑という話も、うなずけるが、アリアはリチャードに
「父との縁を切った上で、私のみを罰することはできませんか?」
その問いかけに一番驚いた顔をしたのはリチャード本人だったようで数分過ぎると
「それは、いや、さすがに」
やっと出された答えにアリアが俯き涙を流した。
「あんな父親でも、家族なんです、私からその家族を奪わないで、リチャード様のお力で、何とかしてください」
必死に懇願するもリチャードは真剣そうに何かを考えていてアリアは祈るように両手を組んだ。
リチャードはため息をつく。
『嘘だと、言えなくなったな? さてどうしようか、せっかくだし、罪人として、攻めるのも一興か?』
少しそんなことを考えていたがアリアが祈り始めてしまった事でリチャードはため息をまたつくと
「あのさ、今の言葉、本心か?」
その問いにアリアは慌てて顔を上げると大きく頷いた。
「じゃあ、逆に問うけど、どんな罰でも受けるんだな?」
アリアはその真剣な問いかけにリチャードに何度もコクコクと頷いて答えればリチャードも頷き返すと
「もともとはお前が受ける物だったんだ、では、文字通り、この場で受けてもらおうか?」
そう言われてアリアの身は固くなる。
ゆっくりとリチャードは告げた。
「俺を好きでいるように、努力を日々惜しまぬこと、それから、俺が命じた事は、たとえどんなイヤな事でも、すること、この二点が」
そっと微笑むと
「お前の罪の内容とする」
その言葉にアリアが思わず驚きと硬直で固まると
「生易しいか?」
その問いかけに慌てたように首を振る。
「謹んでお受けします、陛下」
そう言えばリチャードはため息をつき
「陛下と呼ぶな」
そう呟かれた。
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