ライン上の神さま

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ライン上の神さま

 毎日がつまらない。──そう思い始めたのはいつからだろうか。  三分前、漫画のネタバレ記事を読んだ時からか。それとも現国の竹下のヅラが、ずれいた時か。もしくは五才の時、保育園で鬼ごっこをしていた時か。  どれもが女子がデートに来ていく服を選ぶ時みたいにピンと来るようで、ピンと来ない。  漠然とつまらないという感情だけが胸であぐらをかいているのだ。   「宇宙人でも攻めてこねーかなー」 、  ベットに背中から倒れこんで、天井に小さな叫びを飛ばす。  それを聞き付けたエイリアンの宇宙船が、僕の声を引き金として侵略を開始する───なんてこと、あるわけがなく。  十秒後も二十分後も三時間後も世界は何も変わらない。  家々の電灯が消えて、余計に静かで平和な世界になっただけだ。   「……つまんねーの」  電気を消した真っ暗な部屋。スマートフォンの青白い光だけが僕の顔を照らしていた。  僕は薄い毛布にくるまり、日課をこなすことにする。 『mal※※※※※※※※』 『毎日がつまらないです!   誰か、面白くする方法を教えてください!  ベストアンサーはコイン500枚!』  
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