それは花火とともに

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「わぁ!!見てみて!!沢山屋台が出てるよ!」 「本当だ。思ってたより出てんね。」 どこもかしこも屋台だらけ。 おまけに人だらけ。 私服の人もいれば浴衣の人も少なくはない。 「私、初めて来たかも。」 「なんか毎年やってるらしいね。私も初めてだ。」 今日もお互い休みってことで、デートしてこれからどちらかの家でのんびりしようと帰り道を歩いていた。 途中少し大きめの神社を通った時、どうやら縁日だったらしく屋台もたくさんあってたくさんの人で賑わっていた。 そこでお腹も空いたし、屋台でも回ろうってなったのだ。 毎年やってるらしいけど、いつもは素通りしてたなぁ。 でも今年は…。 「私、いつも素通りしてた。でも今年は千景ちゃんと一緒に楽しみたいな。えへへ、すごいね!恋のパワーかな?」 「恋のパワーかどうかは分からないけど。」 「もぅ冷めた目で見ないでよっ!」 別に冷めた目で見てるつもりはないんだけど…。 まぁ頬を膨らませてる可愛い天音が見られたからいいとしよう。 ……うん………可愛い。 「あー、お腹減った。」 「もうちょっと雰囲気楽しもうよ。」 だってさっきからお腹鳴ってるんだもん。 もう限界なんだもん。
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