その男、肉食

25/25
181人が本棚に入れています
本棚に追加
/139ページ
そもそも、昼休みだからといって、学校を抜け出して良いのだろうか? ──しかも。 彼が通う名門校から、すずかぜ食堂までは、やや距離がある。 それ程、ここの肉料理が気に入ったのだろうか? …初めてまともに会話が出来たというのに、却って謎は深まってしまった。少年は、ポークソテーを美味しそうに平らげると、レジを済ませて淡々と出て行く。 こっそり後を追ってみれば、彼は、高級そうな最新型の自転車を漕いで、颯爽と街角に消えて行った。
/139ページ

最初のコメントを投稿しよう!