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「かまいたち!?突風で身体に切り傷が、パックリ出来る現象だよね?」
「そうだ。昔の村人はそれを"目に見えない妖怪鎌イタチ"の仕業だと信じていたんだ」
小夜は訳がわからないといった素振りで、健太郎に話しを聞く。
「それと若い女性が関係ある訳?」
「ああ、古い歴史の文献では、妖怪鎌イタチは若い女性の生き血を好み、風に乗って女性達の身体を切り刻むと書かれてあった」
「そんな言い伝えで、私達は村の洞窟へ閉じ込められる訳なの!!」
「表向きはそうだ」
「表向き!!?」
健太郎の意味深な発言に小夜は思わず声を上げ、コンビニの店員が驚いて振り返る。
「実際は村の過疎化を考え、若い女性を呼んで無理矢理村の男に嫁がせているのが目的らしい」
「いきなりこの村の人と結婚するの!!?意味が分からない!!」
「洞窟に閉じ込めるのは、子作りに専念させる為みたいだ」
めちゃくちゃな話しだが、健太郎の話しには納得がいく・・・が酷い!!
「それ、立派な犯罪じゃない!!拉致、監禁、強姦、有り得ない」
「だから、神様が不在な神無月を選んでいるのかもな」
健太郎のおかげで"神隠し"の真意は分かった。
しかし、どちらにしても私にとって危険な事には変わりはない。
「桶川と久し振りに会えたのは嬉しいが、明日にでも帰った方がいい。いつ、襲われるか分からないしな」
「教えてくれてありがとう!だけど、翔子ちゃんは今の話し知っているのかな?」
健太郎は微笑むと、私の肩を叩いた。
「翔子はまだ高校生だ。きっと真意は知らないよ」
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