第一章「私、恋探します!」

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カースト上位のメンズって、誰にでもこんなこと聞いて遊んでんのかな。自分に自信がなきゃ絶対できないことだよね。 「相崎さん、よく食べるヤツが好きなんだねー。今度、俺と何か食べに行こうよ」 無邪気にニコッと笑う藤君は、イケメン。 だけどこうして話してると、彼は見た目より可愛らしい感じの男子らしい。 「来てよ」 「え?」 「ウチに」 私の言葉に、藤君が目をまん丸にした。 「相崎さん、めっちゃ大胆じゃん!」 江南君が楽しそうな声を上げる。 「は?何が?」 「ちょっと小夏、ちゃんと言わないと分かんないでしょ。アンタん家が」 「あぁ」 そういえば、言うの忘れてた。中学では私の家が何してるかなんて誰でも知ってたから。 「ウチ、ラーメン屋だから。そこに、食べに来てねって意味」 「え、相崎さんちラーメン屋なの?」 「うん。ラーメン相崎って言うの。たくさん食べる人は売り上げに貢献してくれるから、好き」 私にとっては至極当たり前のことを言っただけ。なのにメンズ二人は目をまん丸にして顔を見合わせた後、思いっきり噴き出した。 「相崎さんおもしれー!」 「大食いが好きって、そういう意味かよ!」 ゲラゲラ笑ってるけど、何が面白いのか分かんない。 「相崎さん変わってんねー」 「藤君にディスられた」 「ディスってないない!寧ろ逆!」 藤君は笑顔のまま。 「今度行くよ。な、太一」 「おう!行く行く」 来そうにねー。 「絶対行くから、ね?相崎さん」 少しだけ首を傾げながらそう言う藤君は、やっぱりあざと可愛かった。
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