第一章「私、恋探します!」

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イケメン二人のノリにいまいち付いていけないけど、クラスメイトだし無視するわけにもいかない。 因みに華は、 「藤君。顔が好みだから」 と秒速で答えを導き出した。 「よっしゃ!隅田さんは俺だって!」 イケメン藤君は顔をクシャッとさせて可愛く笑う。 「くっそー」 江南君は、ちょっと悔しそう。 「ねね、相崎さんは?」 華に選ばれなかった江南君は、私に詰め寄ってきた。 私は二人交互に視線をやりながら、 「自分のアピールポイント一個ずつ言ってみて?」 なんてちょっと上から目線の質問をかました。 「「背が高くてイケメン」」 「却下。見た目じゃなくて、中身のこと」 というか貴方達、どんだけ見た目に自信あるんだ。まぁ、なけりゃこんなおふざけな質問してこないか。イケメンのお戯れってやつ? 「んー、優しいとこ?」 江南君は、自分で自分を優しいって言っちゃうらしい。 「中身かー、なんだろ。大食いなとこ?」 「諒、それ中身か?」 「だって思いつかねーもん」 ちょっと頬を膨らませる藤君は実にあざと可愛い。 「藤君、かな」 「お、マジ?」 「よく食べる人、好きだから」 「えー相崎さんも諒なのー?俺優しいよ?大食いなんか別に長所じゃねーじゃん!」 「あくまで私の主観だから。食べる人が好きっていうの」 「わーい!二人とも俺だってさ。残念だったな、太一」 「くっそ、絶対顔だろー」 「相崎さん、面白いね。見た目で決めないの?」 「だってどっちもイケメンじゃん」 「「だよなぁ」」 「何なの、アンタら…」 呆れた声を出す華に、私も同意の意味を込めて頷いた。
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