101人が本棚に入れています
本棚に追加
イケメン二人のノリにいまいち付いていけないけど、クラスメイトだし無視するわけにもいかない。
因みに華は、
「藤君。顔が好みだから」
と秒速で答えを導き出した。
「よっしゃ!隅田さんは俺だって!」
イケメン藤君は顔をクシャッとさせて可愛く笑う。
「くっそー」
江南君は、ちょっと悔しそう。
「ねね、相崎さんは?」
華に選ばれなかった江南君は、私に詰め寄ってきた。
私は二人交互に視線をやりながら、
「自分のアピールポイント一個ずつ言ってみて?」
なんてちょっと上から目線の質問をかました。
「「背が高くてイケメン」」
「却下。見た目じゃなくて、中身のこと」
というか貴方達、どんだけ見た目に自信あるんだ。まぁ、なけりゃこんなおふざけな質問してこないか。イケメンのお戯れってやつ?
「んー、優しいとこ?」
江南君は、自分で自分を優しいって言っちゃうらしい。
「中身かー、なんだろ。大食いなとこ?」
「諒、それ中身か?」
「だって思いつかねーもん」
ちょっと頬を膨らませる藤君は実にあざと可愛い。
「藤君、かな」
「お、マジ?」
「よく食べる人、好きだから」
「えー相崎さんも諒なのー?俺優しいよ?大食いなんか別に長所じゃねーじゃん!」
「あくまで私の主観だから。食べる人が好きっていうの」
「わーい!二人とも俺だってさ。残念だったな、太一」
「くっそ、絶対顔だろー」
「相崎さん、面白いね。見た目で決めないの?」
「だってどっちもイケメンじゃん」
「「だよなぁ」」
「何なの、アンタら…」
呆れた声を出す華に、私も同意の意味を込めて頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!