第二章「何かが違う気がする」

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日は経ち、今日はいつもは行かないようなちょっと小洒落たレストランで、お父さん、私、陽子さん、その息子の(ハヤテ)君でお食事会。 「お父さん、スーツ似合わないね」 お父さんのイメージは、やっぱり頭に白タオルだからね。 「自分でも思ってんだから言うなよ」 「私は可愛いでしょ」 くすみピンクのAラインワンピースに身を包んだ私は、クルッと一回転。 「まぁ、普通だな」 真顔で言われて余計にムカッとした。 「えー、なんだ。改まってっつーのも気恥ずかしいが。陽子さん、颯君、これからよろしくお願いします」 ペコリと頭を下げたお父さんに習って、私も軽くお辞儀をする。 「こちらこそ、不束者ですが息子共々どうぞよろしくお願いします」 ふんわりと笑ってみせる陽子さんは、やっぱり今日も綺麗。 「小夏ちゃん、よろしくね?」 「これから陽子さんがウチに居るなんて、何か夢みたいだね。家中いい匂いしそう」 「何?それ」 ふふっと笑う陽子さん。 「颯、(カイ)さんと小夏ちゃんにご挨拶して?」 「っす」 陽子さんの息子さん・颯君が軽く頭を下げた。 見上げる位の高身長に、シュッと引き締まった体。ツーブロックに刈り上げられた茶色い短髪は、彫が深めの綺麗な顔立ちをより引き立たせて見せてる。 流石陽子さんの息子さん、間違いなく今時のイケメンだ。 そしてどうやら、彼はシャイボーイらしい。 まだ一回も、目が合ってない。
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