非日常始まる

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「ワワワワ・・・」 スマホが起動すると同時に 通知音がアラームみたいに鳴り続く それらを確認し終わると ようやく優羽が口を開いた 「決めた!」 「へ?」 「私も琴と同じ東白にする」 「え?」 考え込んでいたのは高校のこと? 「だって受験・・・」 「琴が東白行くなら私も行くよ」 揺るがない優羽の瞳に 嬉しさが溢れて 「ありがとう優羽」 ギュッと抱きついた 「んで、琴のミッションね」 「ん?」 続く言葉に渋々離れると 「ヤの熊さんは受験もしてないのに琴の入学を決めてたんでしょ? ってことは私もなんとかなるわ」 短絡的?ではあるものの 優羽の言ってることは頷ける 「よく聞いてね 私と一緒じゃないと東白には通わないって言いなさい」 「え?」 「じゃないと今から私の変更は無理でしょ? いいの?あんな不良校に行って 友達も居ないまま三年間過ごしたいわけ?」 確かにそうだ! でも・・・ 「優羽はそれで良いの?」 私の為に女子校から不良校へ 進学するなんて 優羽の両親にしたら 頭が狂ったとしか思えないはず 「良いに決まってるでしょ? 逆に!琴は良いの?私が居なくても」 「良くないっ」 「じゃあ悩むことないわね」 「うん」 「直談判よろしくね」 あ・・・ そうだった・・・ ってことは 熊に会いに・・・ あの旅館・・・じゃなくて あの家に行かなきゃ それも早急に 「・・・うん」
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