第1章

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拒む気にもならずに、したいようにさせておくと、 ネクタイが解かれ、シャツのボタンが首周りを寛げるように二つ三つはずされた。 首筋に女の手が触れると、冷やりとした感触があった。 喉元を指の先で撫でながら、 「……ねぇ、聖哉。キスしない?」 誘いかけるように訊いてくる。 「……飲んでるだろうが」 と、無視して、グラスを持ち上げると、 「……キスぐらい、いいじゃない」 と、グラスがスイッと取り上げられた。
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