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拒む気にもならずに、したいようにさせておくと、
ネクタイが解かれ、シャツのボタンが首周りを寛げるように二つ三つはずされた。
首筋に女の手が触れると、冷やりとした感触があった。
喉元を指の先で撫でながら、
「……ねぇ、聖哉。キスしない?」
誘いかけるように訊いてくる。
「……飲んでるだろうが」
と、無視して、グラスを持ち上げると、
「……キスぐらい、いいじゃない」
と、グラスがスイッと取り上げられた。
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