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「そんなに見られたい?」
僕なら絶対嫌だけど…
「おう、楽しみにしてるから!とりあえず土日は予選大会と部活あるから寮に帰るとして、4日はどうする?」
「実家帰る予定だけど」
「えー、じゃ3日間も帰ってこないつもりかよ」
そうイケメン顔を歪ませる。
「たった3日でしょ、」
「1日1H記録が…」
ボソっとぼやく瞬助。
「まだ言ってる…」
ジロっと睨んで見るが…
「あ、じゃ1日早く戻ってくるとかは?」
誤魔化すように質問。
「無理!」
「ていうか、総合病院の見学とかなら俺も一緒に行きたいんだけど」
急に思いついたように言い始める瞬助。
「えっ」
「いつ行くんだ?」
「5日と6日だけど…」
「何時から?」
「朝9時くらいかな」
「早っ、どこの病院?」
「うちの…楠総合病院、でもダメだよ瞬は」
「なんで?俺だって医者目指してんだし、いい機会だから一度コウジのママにも挨拶したいし」
「えっ、挨拶って変なこと言わないでよ?」
お喋りな瞬助だからボロを出さないか心配。
「言わないって、普通に挨拶するし、付き合ってるのバラすのまずいんだろ?」
「当たり前でしょ!って本気でくる気?」
「おう、総合病院の見学なんかなかなか出来ないだろ?興味あるし、お前が働く予定の病院なんだろ?」
「まあ、そうだけど、」
いずれは父親の跡を継いで働くことになるから。
「なら土曜日交渉ついでにママに話しといて、俺もお前と一緒の病院で働きたいと思ってるから見学したいし」
「ちょっと、待ってよ勝手に、」
「オペ見学とかしねーの?」
「一応、別室で父さんのオペの見学をさせてもらう予定だけど」
「何時から?」
「午後14時からだった筈」
「午後か、じゃ頼んどいてくれよ、コウジママがどうしてもダメっていうなら諦めるから」
「…うーん、一応聞いてみるけど…」
「よろしく!とりあえず課題終わらせろよメシの時間くるし」
「うん…」
何だかんだと瞬助のペースに流されていて、釈然としないながらも、とりあえず課題は終わらせないといけないから、小さく頷いて課題の続きをはじめるコウジだった。
《測定ケッカで》終。
《性感帯》に続く。
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