《告白のユクエ》

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「そうなんだ…ふーん、諦めたってわけか…」 「えっ…?」 「ううん別に、で、いろいろ何話したんだ?」 軽く聞いてくる。 「…幸田は、」 言いかけて止める僕。 何て言おう…僕の事好き?って聞いても本心の答えか分からないし…。 言いかけて止めてしまった僕を見つめて幸田は…両手を抑えつけるその手を放し、そっと囁く…。 「まさか…この俺が、本気になるなんてな…」 「…え、」 幸田は僕の髪を軽くとき… 優しく微笑みながら… 「…ライバルもいなくなったしね」 そう語りかけてくる。 「な、何の…」 近づく幸田に慌てながら言い返すと…。 片手を僕の頬にあて少し真剣な瞳で… 「……好きだ、コウジ」 静かに告白される…。 その言葉に僕が反応する前に、幸田は…そっと僕にキスをする。 柔らかく唇に触れる感触… 「…ん、」 幸田の言葉と行動にドキッとしてしまい…抵抗を忘れてしまう。。 「学校では普通でいい…けど、寮では恋人として見て欲しいんだ…俺の事…」 唇を離し…やさしく囁くイケメン。 「…っ待って幸田、本気で…」 そんな幸田を押しのけながら問う。 「…うん、マジで」 ニコッと爽やかに笑う幸田。 「…う、嘘だよ、じゃ何でからかうような真似したの?」 幸田は…僕をわざと無視したり、いろいろ…、僕にはからかっているようにしか見えなかった。 「からかうって…?」 何気に首をかしげる。その仕種もかっこいいのだけれど… 「…昨日とかその前も態度で…」 「あぁ、それか、それは…試してたんだ」 幸田は頷いて答える。 「試した?」 「そ、コウジと工藤と俺自身の気持ちをはっきりさせるため…」 幸田はまた身体を寄せながら囁く… 「…気持ちを?」 少し首をかしげる。 「一応、遊び半分な気持ちじゃ告白できないし…コウジだって、片手代わりじゃ嫌だろ?俺自身、同性に本気になってるのかイマイチ判らなかったからさ、だからお前をわざと怒らせたりして…」 思い出しながら話す。
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