ぶっ飛んだ青春

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暑い夏の放課後のこと。 平日のうちの週4は合奏、週1は個人・パート練となっており、 その日は数少ない個人・パート練の日だった。 夏帆の担当はパーカッションなので、 スネア、ティンパニ、ドラム、マリンバ、タンバリンなど、 曲によってさまざまな楽器を演奏する。 1つの楽器を極めるよりも、 たくさんの楽器に触れる方が飽き性の夏帆には合っていた。 管楽器の子たちは空き教室を使って練習するが、 パーカッションは大型の楽器が多くて容易に運べないのと、 音が破壊的に大きいことから普通の教室では練習できない。 音楽室は軽音楽部と交替で使っているため、 合奏以外の日は使えない。 だから体育館でも空かない限りは、 移動がなく、ある程度防音してくれる楽器庫の中でしか練習できなかった。
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