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時間の狭間
当日は美音子の家に行くことになっていた。
待ち合わせは美音子の家の最寄り駅。
美音子に会えるとソワソワしているときの幸子は完全に中学生だった。
そうこうしている内に美音子がやってきた。
「ごめん。待った?」
「ううん。私も今来たところ」
遅刻することを何より恐れる幸子は25分も前から待っていた。
「じゃあ、行こっか? 幸子、今日はありがとう」
「いえいえ、こちらこそ」
久しぶりに会うのでお互い何を話していいかわからない。
美音子の家に着くまで無言が続いた。
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