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そしてロイは今日もその組織のメンバーとしてアルタリストから歴史を守護する使命を全うした。
だが有頂天なロイの態度に、通信機からため息が漏れた。
「全くロイったら……。確かにあなたは強いわよ。でもそれはあなただけの手柄という訳ではないわよね?任務は常にチームで動くから、チーム全員の功績よ。喜ぶのは良いけど、そのチームメイトの感謝も忘れないでね?」
通信機から聞こえてくる女性の声。
彼女の名前はメアリー・アイワークス。
ロイの姉で、組織が管理している任務をメンバーに言い渡すのが主な仕事だ。
メアリーの若干説教じみた話に若干うんざりするロイだったが、途中である疑問を口にする。
「そういやメアリー。いつもは任務が終わったらチーム全員で帰還するけどよ。何で俺だけ先に帰る事になったんだ?何か俺に用事があるって言ってたけどよ、何だよその用事って」
「んー、知りたい?戻ってからのお楽しみにしたかったんだけど……。ロイの為になる事よ」
「俺の為になる事……?俺の為……俺の為……」
メアリーからの返答に、ロイは考え込む。
そして、あるものが浮かんでロイは表情を明るくさせる。
「おいまさか!昇級か!?俺やっと昇級するのか!?」
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