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Ep.2 鎌を持った少年
夜の時間帯……場所は日本の繁華街。
そこは今、建物の壁に取り付けられている大きな看板等が街を照らし、まるで夜とは思えない程の明るさを保ち続けている。
更にそこは大量の人が行き交っていて、賑やかさもある。
「…………」
そんな人達を、建物の屋上から見下ろす1人の少年がいた。
少年はその後も、下にいる人達の行動を見続ける。
歩いている人、客引きをしている人、ギターを鳴らしながら歌っている人……色んな人がいる。
だけど他人を殴ったり、ものを盗んだりする人はどこにもいない。
今回は平和に時間が過ぎている。
「…………そろそろ帰った方が良いかな……」
少年は腕時計に視線を移し、時刻を確認する。
これ以上ここにいれば、お母さんにばれてしまう。
だから早く、家に帰らなきゃ……。
少年はすぐにその場を後にしようとする。
するとその時だった。
「……っ!」
突然頭痛が走り、少年は思わず頭を押さえる。
しかしその痛みは嘘の様にすぐに治まった。
「今のって……?」
少年は謎の痛みに疑問を浮かべた。
★
国際警察本部。
「鎌を持った少年?」
ある説明に、1人の青年は思わず聞き返す。
彼の名前は尾崎充。
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