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同じ鎌使いである一味の者と少年……彼らが無関係とは考えられなかった。
「……それで、俺はそいつを捕まえれば良いのか?」
充の尋ねに首を横に振る隼人。
「いや、捕まえるというより……接触して色々と情報を聞き出して欲しい。出来ればここに連れて来て欲しいが……彼次第だな……。無理矢理って訳にもいかないしな」
「捕まえなくて良いって事は、悪い事はしてないのか。夜の街で何してるんだ?」
「ああ、俺も実際に見た訳じゃないんだが、話によると、突然空から現れては盗人を捕まえたり、暴力沙汰を起こしてる奴らをこらしめたりしてるらしい」
「悪い事どころか、滅茶苦茶良い事してるなぁ」
隼人の話を聞いて驚きつつも心の中で感心する充。
その後、隼人は本題を戻して、充に告げた。
「八重垣智樹に接触した事があるのは守に広一に充の3人だけ……。だから実際に彼の鎌と八重垣智樹の鎌が同系統のものなのか判断出来るのもお前達3人だけだ。色々と聞き出す事も含めて、頼んだぞ」
「分かった。……あ、あと聞きたい事が1つ」
「何だ?」
隼人に尋ねられ、充は周囲を見渡しながらふと抱いた疑問を口にした。
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