再会

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「平井ぃ、歓迎会しないとな」 私の直属の上司、湯浅(ゆあさ)主任が言った。 「……そうですね」 私は歓迎してませんけど。 「じゃ、幹事よろしく」 「は? それって去年の新人の仕事ですよね?」 私は慌てて言う。 「何言ってんだ? 去年の新人、三課に貸し出し中だろ?」 「いや、歓迎会は呼び戻してもいいんじゃ…」 「呼んでやってもいいけど、他部署に いるのに幹事はかわいそうだろ」 まぁ、確かに。 「じゃあ、一昨年の新人…は、 辞めましたね。 一昨々年(さきおととし)の新人は?」 「あいつはダメ。分かるだろ?」 まぁ、なんとなく。 一昨々年の新人遠藤君は、はっきり言ってオタク。 仕事はできるけど、人的交流にはかなり難がある。 「で、残ってるのは?」 「……私です」 「ということで、よろしくな」 はぁ…… 仕方ない。歓迎会も仕事のうち。 「平井さん、お世話かけます」 一磨が隣からにこにこと話しかけてくる。 「いえ」 私は目を合わせる事なく返事だけ返した。
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