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「はーい、じゃあまた明日ね。バイバーイ!」
元気な保育士さんに手が抜ける勢いで斗真は手を振る。
「ばいばーい!」
「ありがとうございました!」
斗真が幼稚園から帰ってきて、今の時刻は2時半。
結局あれからキスをせがまれ、うざいのでしてやった。あぁ、これがあと2日、いやあと2日半あるのか。デカイよ、半日分は。
「今日はなんかあったか?」
「うん!あったよ!あのね、はるくんがね、あの、おそとのブランコ?あるでしょ。それでね、いっしょにのったよ!」
「一緒に?斗真が抱っこして?」
「そうじゃなくて、あの、はるくんがすわるでしょ?で、ぼくがそのとなりにすわるの」
「あー、そういうことかぁ。いいなー、とうちゃんもしたいなー」
因みに春君とは斗真が一番仲が良い友達だ。
手を繋いで道路を渡りただいまーと、玄関たで一緒に言う。
「おかえりー。あ!手つないてる!なんで!?」
「なんでじゃねぇよ。道危ないだろうが。馬鹿なのか」
「斗真、お前のとうちゃんは俺の恋人だからな。恋人しか手は繋いじゃだめなんだ」
そんなことをほざき、斗真と手を繋いでいない俺の片手をぐいっと引っ張る。
いや、まだ靴履いてるから!段差に突っ掛かるから!
てか、そんな変なこと教えんじゃねぇ!
「アホが!!!」
ゴツ。
「いっづーっ!」
既にもう、攻撃できるところは全てやったきがする。いや、あと脛とあそこがあるか。
「斗真、行くぞ。あとパパの言うことは信じるなよ」
「はーい」
賢い子だな。脳ミソが京夜に似なくてマジで良かった。
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