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ー Mirage ー 「はあ……っ、流石にこんなに早く来りゃ文句ないだろ……」 何とか開店時間の一時間半前に店の前に到着した俺は、肩で息をしながら店の中へと入っていく。 鍵が開いてるってことは誰かいんのかな……。 相変わらず長い階段を下っていくと、昨夜あんなに煌びやかで騒がしかった店内が嘘のように静まり返っていた。 電気は最低限しか点けられておらず、人の気配はない。 「あのー……」 呼びかけても声は返ってこなかった。 ……誰もいないのか?
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