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黒髪の男の方はガラの悪い金髪の男とは異なり、肩を抱かれながら柔らかな笑みを浮かべて俺を見つめてくる。
「君、名前は?」
「あ、と……咲本千紘です。此処では咲って名前で働くようになりました」
「咲くんか、宜しく。俺は晴兎。弟は雨月。雨月は色々不器用なツンデレだけど、仲良くしてあげてね」
あ、コッチがお兄さんだったのか……。
晴兎さんの紹介に対し、雨月さんは舌打ちをしながら晴兎さんの身体を離す。
「余計な事言うな、馬鹿」
「え〜?だって本当の事だろ?」
二人は何事もなかったかのようにスーツを着込み始め、あっという間に先程獣の様に交わっていたのが嘘かの様な格好になった。
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