運命の出会い

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   ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ こうしてオレはアランの家の()になった。 家っていうか、城? だったんだけど。王子みたいだと思ったアランは実は王さまだった。 まぁオレはただの白い子猫だし掃除するのもオレじゃないし、広い方が探検のしがいがあっていいよな、ってことでその辺はあまり気にしていない。 衣食住の礼に、オレなりにせいいっぱい主人(アラン)の癒しに貢献する。ただそれだけだ。 アランとは仲良くやっている。と思う。オレ的にはだけど。 多忙なアランが城にいるときは、会議中だろうが食事中だろうが常にそばにいることを求められた。正直うっとうしいときもあるけど…なるべく我慢して付き合ってやってる。もちろん寝るのも一緒のベッドでだ。あんなにイケメンなのにまだ独身みたいだし、ひとり寝が寂しいのか? 可愛いやつ。 でもたまに、二人きりの時にアランがせつなそうな目でオレを見るとか、熱に浮かされたようにキスを浴びせてくるとかがあるんだ。なぜ人型にならないんだ? とか、君に私の名前をつけたい、とか。………意味がよくわかんないんだよね。だってオレ猫だし。難しいことは好きじゃない。 そんなこんなでスルーしていた、アランの口からたまに出る「私のツガイ」ってのの意味を知る日がそのうちくるんだけど………。 それはまた別のおはなし。
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