運命の出会い

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返事のつもりで「ミ~?」と首をかしげてみせると、アランの頬ほほがほんのり赤くなった。ハハ。なんだ? しっかしテンプレ通りの美声だなー。穏やかな口調には知性の響き。さぞ女にモテるんだろーなー。憂いに満ちた風情もなんかセクシー? に見えてきた。あれ、オレ何考えてんだ。うーん。間が持たん。とりあえずまた「ミー」と鳴いてみる。 「そうか……」とつぶやいたイケメン・アランはしばし物思いに耽っていたが、オレの両脇をつかんで目の高さを合わせてきた。なにやらひとりで納得した様子。野良認定されたのだろう。お? この流れはもしや? 「行くところがないならうちへこないか?」 やっぱそうきた? あぁやったよかった! 行く行く行きます。オレに異論はねぇ!  「ミ~♪」と上機嫌に鳴いて見せると、アランはとろけるような笑顔で頷いてくれた。どうやら感謝の気持ちは伝わったようだ。
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